【解説】新型コロナ接触確認アプリ「COCOA」とは? Q&A編

DEGITAL

こんにちは、フォリビーです。

6月19日に日本で新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に対する「接触確認アプリ」(COVID-19 Contact Confirming Application、通称「COCOA」)が公開されました。

厚生労働省は6月19日夜、同日公開した「新型コロナウイルス接触確認アプリ」のダウンロード数が午後11時30分の時点で約85万件に上ったと発表した。【UPDATE】20日午後5時現在で約179万件となった。

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今回は公開情報をもとに、質疑形式で解説します。

どのようなアプリ?

メールアドレスや電話番号、名前・住所の登録は必要ですか?

  • NO。不要です。

 位置情報を含む個人のプライバシーに関わる情報は一切記録しないし、ネットワークにもアップロードしないので、いわゆる「ユーザー登録」はなく、アプリのインストールだけです(ただし、自分がCOVID-19感染に関する検査で「陽性」と判断された場合には情報入力がある)。

既に他国で運用中のアプリと同じものですか?

  • NO。日本で独自開発されたアプリが導入されています。

 今回のアプリは、3月にシンガポールが導入した「TraceTogether」というアプリに着想を得て作られています。しかし、その後にAppleとGoogleが共同で開発・公開したフレームワークに基づき、より厳密なプライバシー保護を軸に開発。ただし、国によって方針は異なるため、アプリを使うといっても、そこで集める個人情報の考え方や機能は異なリます。

個人情報の漏洩はありませんか?

  • NO。個人情報は記録されません。

 今回のアプリでは、「誰かと1m以内の距離を保ち、15分以上の時間が経過した」時に、相手の情報をスマホの中だけに記録されます。その人が罹患しているか否かは問われません。

 その際には、「相手の名前や各種ID」「相手といた場所」「相手といた時間」などは記録されません。「ある識別子(人を見分けるために必要な、匿名性を保った情報)を持つ人と濃厚接触した」という情報のみが記録されます。後日、ネットワーク上にある「COVID-19陽性と登録した人の識別子」とスマホの中で照合することで、濃厚接触した可能性を通知する仕組みです。

当然、個人情報はネットワークにつながらず、位置情報を含む個人の行動履歴も記録されません。

GoogleやApple製?Microsoft製?

  • NO。日本のエンジニアが中心になって作ったオープンソースのアプリをベースに、日本国内の企業である「パーソルプロセス&テクノロジー」が開発されました。

海外でも使えますか?

  • NO。日本国内のみが対象です。

 アプリは「各国の保健衛生機関」が「1国1アプリ」の形で出すことになっており、日本では厚労省が作った「COCOA」は国をまたいでの検出や通知にはフレームワークも対応していません。

対応機種はどうなっているのか?

最新のスマホでないと動きませんか?

  • NO。

 できる限り多くのスマホで動くよう、最新のスマホの性能を求めないように開発されています。

最新のOSでないと動きませんか?

  • iPhoneに関してはYES。AndroidについてはNO。

 iPhoneで使う場合には、最新の「iOS 13.5」以上。

 厚生労働省は「Android 6.0以上」としているが、動作検証機種のリストはのちほど公開

ガラケーや高齢者対象の「らくらくホン」にも入りますか?

  • スマホでないものはNO。

利用にGPSは必要ですか?

  • NO。ただしBluetoothは必要なので、「位置情報の取得」はオンにする必要があります。なので、スマホの上での「GPS動作」はオフにしないでください。

消費電力が上がる?

  • ノー。多少は上がるが顕著ではないでしょう。

 接触通知アプリはBluetoothを使うが、そこで使うのはヘッドフォンの接続などに使うものではなく、「Bluetooth LE(Low Energy)」と呼ばれる、非常に消費電力の低い通信方式。

 アプリは現状「プレビュー版」であり、消費電力が「まったく上がらない」とは断言できない。

通信費は?

  • 基本的にはNO。

 インストールや陽性についての告知に通信を使うが、それ以外では基本的に通信を行わないので、データ通信量が多くなることはないようです。

機能について

常に操作していなければいけないんでしょうか?

  • NO。インストール後、操作は特に不要。日常的には操作の必要はない。

「ソーシャルディスタンスを保っていない」ことを通知してくれますか? また、感染者の接近を警告してくれますか?

  • どちらもNO。

 リアルタイムに利用者になにかを通知したり、警告したりする機能はありません。

一瞬でも感染者に近づいたら記録されるの?

  • ノー。「15分以上・1m以内の距離を維持したとき」のみが記録されます。

 「15分以上・1m以内の距離を維持したとき」を検出するアプリなので、その条件を満たさない、短時間の接触は記録されません。

「どこへ行ったから濃厚接触があった」「いつ濃厚接触があった」かが分かりますか?

  • NO。「濃厚接触があった可能性」だけが分かり、現状は日時・場所は分かりません。

COVID-19に罹患したら、自動的に教えてくれるのですか?

  • NO。自分で医療機関や保健所から認定を受け、その上で情報を「自分で通知するために入力」します。

 検査などを経て自分が「陽性である」と分かった場合には、自分の判断に基づき、その情報を登録・アップロードすることになっています。

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「陽性申請」では、名前や住所・電話番号を記録・通知しますか?

  • NO。そうした個人情報は一切記録しません。通知もありません。

「陽性だったことの申請」は義務・強制ですか?

  • NO。個人の判断に委ねられています。

アプリを使うと、自分が罹患したことを、知人や周囲の人に知られてしまうのでは?

  • NO。完全に匿名です。ただし、「陽性者との接触通知があった」ことから、周囲の人を疑い出す人は出てくる可能性があります。

アプリの使い方について

体調が悪くなってからの使用でも大丈夫でしょうか?

  • NO。「登録後すぐ」利用してください。

 自分が感染を伝えるためではなく、「周囲にどのくらい陽性者が増えているのか」「陽性者との濃厚接触が増えた時にどう活動すべきか」という起点になるアプリです。だから、自分が陽性と疑われるときだけでなく、自分の体調が万全な時にも、周囲と協力する形を作るのが望ましいです。相互扶助で第2、第3の感染拡大期の混乱を小さくしましょう。

通知が来ていない場合「自分は感染していない証明」と考えていいですか?

  • NO。

 あくまで「このアプリを使っている陽性疑いの人との接触がなかったと思われる」ことが示されるだけで、あなたの感染の有無を判断するものではアリア戦。「陰性証明」のような形でアプリを使うことはNGです。

まとめ

インストールと設定は非常に簡単です。その後ずっと有効にしているが、特にバッテリーの消耗が激しくなるといった問題は感じられません。

このアプリは多数の人が利用することで新型コロナ対策への貢献度が上がります。コロナとの共存を進める上で協力していきましょう^^

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